遮光カーテンは紫外線を通す?UVカットとの違いや本来の目的を解説
「遮光カーテンは紫外線を通すのだろうか」と、窓からの日差し対策で悩んでいませんか。遮光カーテンのuvカット率や、そもそも普通のカーテンが紫外線をどのくらい通すのかは気になるところです。
また、カーテンの遮光とuvカットの違いを正しく理解していないと、選び方で失敗や後悔につながるかもしれません。この記事では、ニトリで人気の遮光カーテンや、遮光1級のuvカット率、さらにはニトリで探せるuvカット100%に近いレースカーテンが、実際には紫外線をどのくらい防ぐのかも詳しく解説します。
日中の紫外線対策から、ホームシアター構築におススメのカーテン組み合わせまで、あなたのライフスタイルに最適な一枚を見つけるための情報をお届けしますので、ぜひ参考にしてください。
- 遮光とUVカットの機能的な違い
- 遮光等級ごとの紫外線カット率の目安
- ライフスタイルに合わせたカーテンの選び方
- 目的別のおすすめカーテンの組み合わせ
遮光カーテンは紫外線をどのくらい通す?基本を解説
このセクションでは、遮光カーテンと紫外線の関係についての基本的な知識を解説します。以下の項目を順に見ていきましょう。
この章で解説する項目
- カーテンの遮光とUVカットの違いとは
- 遮光カーテンのUVカット率の目安
- 遮光1級のUVカット率はどのくらい?
- 普通のカーテンは紫外線をどのくらい通す?
- レースカーテンは紫外線をどのくらい通す?
カーテンの遮光とUVカットの違いとは

カーテン選びでよく目にする「遮光」と「UVカット」ですが、この二つの機能は目的が根本的に異なります。
まず、遮光カーテンは、その名の通り「光そのもの」を遮ることを目的としています。太陽光に含まれる可視光線や紫外線、赤外線などをまとめてブロックし、室内を暗くするためのものです。これは、生地の組織を高密度にしたり、生地の間に黒い糸を織り込んだり、裏面に樹脂コーティングを施したりすることで実現しています。
一方、UVカットカーテンは「紫外線のみ」を選択的に遮る機能です。生地に紫外線を反射・吸収する特殊なセラミックや金属酸化物を練り込むことで、部屋の明るさを保ちながら、肌や家具の日焼けの原因となる紫外線だけを防ぎます。
両者の違いをまとめると、以下のようになります。
機能 | 遮光カーテン | UVカットカーテン |
---|---|---|
遮るもの | 光全般(可視光線、紫外線など) | 紫外線のみ |
閉めた際の部屋の状態 | 暗くなる | 明るさを保つ |
主なカーテンの種類 | ドレープカーテン(厚手) | レースカーテン |
このように、室内を暗くしたいか、明るさを維持したいかによって、選ぶべき機能が変わってきます。
遮光カーテンのUVカット率の目安

遮光カーテンは光全体を遮るため、高い紫外線カット効果が期待できます。遮光カーテンの性能は「遮光等級」という基準で示され、この等級が高いほど、より多くの光を遮断します。
紫外線も光の一部ですので、遮光率と紫外線カット率はほぼ同等と考えることができます。一般社団法人日本インテリア協会が定める遮光等級と、それに対応する紫外線カット率の目安は以下の通りです。
遮光等級 | 遮光率 | 紫外線カット率(目安) | 閉めた際の状態 |
---|---|---|---|
3級遮光 | 99.40%以上 | 99.40%以上 | 人の表情はわかるが、手元の作業には暗い |
2級遮光 | 99.80%以上 | 99.80%以上 | 人の表情がわかる程度 |
1級遮光 | 99.99%以上 | 99.99%以上 | 人の表情を識別できないほど暗い |
完全遮光 | 100% | 100% | まわりの状態が全くわからない真っ暗な状態 |
このように、最も等級の低い3級遮光であっても99%以上の光を遮るため、非常に高い紫外線カット効果があります。ただし、これはカーテンを隙間なく閉めた場合の効果です。カーテンの横や下からの光の漏れには注意が必要です。
遮光1級のUVカット率はどのくらい?
遮光1級カーテンは、遮光率が99.99%以上と定められています。これは、人の表情が識別できないほど室内を暗くできるレベルです。
前述の通り、遮光カーテンは光そのものを遮る機能を持つため、UVカット率も遮光率とほぼ同じ99.99%以上と考えられます。日中に睡眠をとりたい方や、プロジェクターで映像を楽しみたい方にとっては、光だけでなく紫外線もほぼ完璧に遮断できるため、非常に心強い存在です。
ただし、その強力な遮光性能ゆえに、日中にカーテンを閉めると室内はほぼ真っ暗になります。日中の活動時間帯に紫外線対策として使用するには、照明が必須となる点がデメリットとも言えます。生活リズムや部屋の用途を考慮して選ぶことが大切になります。
普通のカーテンは紫外線をどのくらい通す?

UVカットや遮光といった特別な機能がない「普通」のカーテンでも、ある程度の紫外線は防ぐことが可能です。しかし、その効果は限定的です。
カーテンの紫外線カット効果は、生地の素材、織りの密度、厚み、そして色によって大きく左右されます。一般的に、ポリエステルのような化学繊維は紫外線を防ぎやすく、綿や麻といった天然素材は通しやすい傾向にあります。また、生地が厚く、織りが密で、色が濃いものほど紫外線を遮る効果は高まります。
データによれば、一般的な窓ガラスは有害な紫外線のうちUV-Bの多くをカットしますが、肌の奥深くまで届くUV-Aは60%程度通過させてしまいます。そこに薄手のカーテンを引いた場合、透過する紫外線は約40%まで減少するという報告もありますが、それでもかなりの量が室内に入り込んでいることがわかります。
したがって、普通のカーテンは紫外線対策としては不十分であり、日焼けや家具の色あせをしっかりと防ぎたい場合は、専用の機能を持つカーテンを選ぶべきです。
レースカーテンは紫外線をどのくらい通す?

光を柔らかく取り入れるためのレースカーテンは、そのままだと多くの紫外線を通してしまいます。しかし、近年ではUVカット機能を備えたレースカーテンが主流になっています。
UVカット機能付きのレースカーテンは、特殊な繊維を使用することで、部屋の明るさを保ちながら紫外線を効果的にブロックします。そのカット率は製品によって様々で、70%程度のものから、90%を超える高い性能を持つものまで幅広く存在します。
UVカット率が高い製品ほど、紫外線を強力に防ぐことができますが、その分生地が厚くなり、透け感が少なくなる傾向があります。外の景色を楽しみたいか、プライバシーを重視するか、そしてどの程度の紫外線対策を求めるかに応じて、カット率を選ぶと良いでしょう。
日中の多くの時間を過ごすリビングなどでは、UVカット機能付きのレースカーテンが非常に有効な対策となります。
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遮光カーテンは紫外線を通す?シーン別の最適な選び方
ここからは、実際の生活シーンに合わせて、どのようなカーテンを選べば良いのかを具体的に解説していきます。
この章で解説する項目
- ニトリで探すおすすめの遮光カーテン
- ニトリのレースカーテンでUVカット100%は可能?
- ホームシアター構築におススメのカーテンの組み合わせ
- 遮光カーテンは紫外線を通す?結論と併用のすすめ
ニトリで探すおすすめの遮光カーテン

ニトリでは、多種多様な遮光カーテンが取り揃えられており、ライフスタイルや部屋の用途に合わせて最適な一枚を見つけることが可能です。
寝室や朝日を避けたい部屋には「1級遮光」や「完全遮光」
朝の光で目覚めたくない方や、夜勤などで日中に睡眠をとる必要がある方には、遮光率99.99%以上の1級遮光カーテンや、遮光率100%の完全遮光カーテンがおすすめです。光をほとんど通さないため、安眠環境を整えるのに役立ちます。遮熱や防音といった付加機能を持つ製品も多く、より快適な空間作りに貢献します。
リビングなど適度な光が欲しい部屋には「2級・3級遮光」
リビングや書斎など、日中に活動することが多い部屋では、1級遮光だと暗すぎると感じることがあります。そのような場合には、人の表情がわかる程度の明るさが残る2級遮光や、もう少し明るい3級遮光が適しています。これらの等級は、デザインや色のバリエーションが豊富な傾向にあるため、インテリアに合わせて選びやすいのも魅力です。
ニトリの店舗やオンラインストアで、実際の遮光レベルを確認しながら、ご自身の部屋に合ったカーテンを探してみてください。
ニトリのレースカーテンでUVカット100%は可能?
紫外線対策を万全にしたいと考えると「UVカット率100%」のレースカーテンを探したくなるかもしれません。しかし、光を取り入れるレースカーテンでUVカット率100%を実現するのは技術的に非常に難しく、市場にはほとんど存在しません。
ニトリで販売されている製品を見ると、「UVカット率99%」といった非常に高い数値を持つレースカーテンが見つかります。これは、特殊な繊維を高密度で織り込むことで実現しており、レースカーテンとしては最高レベルの紫外線カット性能です。
実用上、99%のUVカット率があれば、肌や家具への紫外線の影響は大幅に軽減できます。100%という数字に固執するよりも、90%以上の高いカット率を持ち、部屋を明るく保つ機能や外から見えにくい遮像(ミラー)機能などを併せ持つ、高機能なレースカーテンを選ぶのが現実的で賢い選択と言えるでしょう。
ホームシアター構築におススメのカーテンの組み合わせ

自宅で映画館さながらの映像体験を追求する上で、部屋をいかに完璧な暗闇に近づけるかが成功の鍵を握ります。プロジェクターが投映する繊細な光の階調を最大限に引き出すためには、外部からの光を徹底的に遮断する必要があり、カーテン選びがその質を大きく左右するのです。
理想的な環境を構築するための最適な答えは、高性能な遮光カーテンと、多機能なレースカーテンを戦略的に組み合わせることにあります。
主役は「完全遮光」ドレープカーテン:光漏れ対策が肝心
ホームシアター用のドレープカーテン選びでは、遮光率100%を誇る「完全遮光」が最も望ましい選択です。最低でも、人の表情が識別できないレベルの「1級遮光」を選びましょう。なぜなら、わずかな光が差し込むだけで、映像の黒色が締まらずに白っぽく浮いてしまい、コントラストが低下して全体の画質が損なわれるからです。
色は、光を吸収しやすい黒や濃紺、チャコールグレーといった暗色系が適しています。これは、スクリーンからの反射光がカーテンに当たった際に、その光を吸収し、映像への影響を最小限に抑えるためです。
さらに、生地の性能だけでなく「光漏れ」を防ぐための工夫が極めて大切になります。
- サイズの選定:カーテンの幅は窓枠よりも左右それぞれ15cm以上長く、丈は床に擦れるか、少し垂れる程度の長さにすることで、上下左右の隙間を物理的に覆い隠せます。
- カーテンレール:カーテンレールの両端が壁側に向かって折れている「リターン仕様」のレールを選ぶと、横からの光漏れを劇的に減らすことが可能です。また、レールの上部を覆う「カバートップ」を設置すれば、上部からの光の侵入も防げます。
名脇役としての高機能レースカーテン:音響と快適性への貢献
ドレープカーテンが主役なら、レースカーテンは映像体験を陰で支える重要な名脇役です。日中のプライバシーを守るという基本的な役割に加え、音響や快適性の向上にも貢献します。
- 遮像・ミラー機能:日中に映画鑑賞以外の目的で部屋を使用する際、外からの視線を気にすることなく過ごせるため、遮像(ミラー)機能は必須と言えます。これにより、生活空間としての快適性が保たれます。
- 防音・吸音機能:厚手で密度の高い生地を使用した防音・吸音機能付きのレースカーテンは、二つの側面で役立ちます。一つは、映画の迫力あるサウンドが外部へ漏れるのを和らげ、近隣への配慮につながることです。もう一つは、外部からの騒音の侵入を軽減し、静かなシーンでの没入感を高める効果が期待できます。
- 遮熱・断熱機能:プロジェクターや音響機器は多くの熱を発生させます。遮熱・断熱効果のあるレースカーテンを閉めておくことで、室内の温度上昇を緩やかにし、長時間の鑑賞でも快適な環境を維持しやすくなります。
これらの機能を備えたカーテンを組み合わせることで、光、音、そして快適性という複数の要素をコントロールし、最高のホームシアター環境を構築できるのです。
遮光カーテンは紫外線を通す?結論
この記事で解説してきた内容をまとめると、遮光カーテンと紫外線の関係は以下のようになります。
- 遮光カーテンとUVカットカーテンは目的が異なる
- 遮光カーテンは光自体を遮るため紫外線も強力にカットする
- UVカットカーテンは明るさを保ちつつ紫外線のみをカットする
- 遮光カーテンの紫外線カット率は遮光等級にほぼ比例する
- 最も低い3級遮光でも99%以上の紫外線をカット可能
- 日中の紫外線対策に遮光カーテンを使うと部屋が暗くなる
- 日中の明るさを確保したいならUVカットレースカーテンが最適
- 普通のカーテンやレースカーテンの紫外線カット効果は限定的
- ライフスタイルに合わせてカーテンを使い分けるのが賢い選択
- 最も効果的なのは遮光カーテンとUVカットレースカーテンの併用
- 日中はUVカットレースで過ごし就寝時に遮光カーテンを閉める
- ホームシアターには完全遮光カーテンが必須
- ニトリなどでは多様な機能を持つカーテンが手に入る
- 紫外線は肌だけでなく家具や床の色あせの原因にもなる
- カーテン選びで快適かつ健康的な室内環境を実現できる